栃の実2019/09/11
栃の実が落ちる季節となりました。大きな栃の木の下に3cm~6cm位の皮をつけたままの実がコロンと落ちています。中には落ちたはずみに皮がはじけて中の実だけ飛び出しているのもあります。デンプン質が豊富なので、きちんと天日乾燥させると10年以上の長期保存でき、縄文時代から食用として利用されているそうです。縄文時代のアク抜き方法が今まで続いているそうで、昔の人はすごすぎますね。
外の皮を剥くとこんなつやつやした実が出てきます。栗の実より丸々としていて栗饅頭のような感じです。静かな林の中にいるとポトッと落ちる音がして、風が吹くとあちこちでポトポトポトッと賑やかになります。この栃の実は栃餅の材料になることで有名。でも餅に入れるまでのアク抜き処理は大変。以前は割りとこの辺りはどの家でも栃を拾ってアク抜きをし、栃餅を作っていたものですが、最近はそのような家も少なくなったようです。この辺りでは栃餅はよく販売されていますが、やはり家で作ったものとは違う気がします。
皮が付いたままの実は、こんな感じで木の上で実っています。「栃の木」は「橡の木」とも書き、「と」は数字の十で「実が多い木」というのが名の由来。実も多いけど木も大きい。
樹高も葉も花も実もすべて大きい栃の木です。栃の実のアク処理は出来ないので栃餅もご近所からいただいたり買ったりですが、実の落ちるころは何となく楽しみなものです。