キセワタ2019/08/19

シソ科のキセワタが草むらから顔を出して咲いています。オドリコソウを大型にしたような草姿ですが、華やかです。シソ科ですので茎は稜があり、断面は四角。草丈80cmほどありがっしりしているのでアオツヅラフジがよく巻きついています。

名の由来は花に白い毛が多いので、それを綿に見立てて「着せ綿」。9月9日の重陽の節句のきくのきせわた【菊の被綿】から来ているとのこと。節句の前夜、菊の花に綿をおおって、その露や香を移しとり、翌朝その綿で身体を拭うと長寿を保つという、何とも優雅な節句です。 節句は5節句あり1月7日 七草の節供、3月3日 桃の節供、5月5日 菖蒲の節供、7月7日  笹の節供、そして9月9日 菊の節供。(1月7日は健康を祈って何となく七草粥を食べているけど、節句になるとは知らなかった。3月3日と5月5日は節句という文字がつくのでわかる。でも7月7日は単に七夕。重陽の節句はたまに聞くので何となく知っている)。色々なことを知ると楽しく優雅に暮らせるのですね。

この美しいキセワタも絶滅危惧種だということ。この草むらも少し前まではきれいに草刈をされていましたが、所有者の高齢化で最近では荒れ放題です。草刈をされないのでキセワタを見ることが出来るのかも知れません。草むらの中に咲くいろいろな花を見るのは本当に楽しいものですが。