ツリガネニンジン2019/08/20
キキョウ科のツリガネニンジンが咲き始めました。ベルの形をした可愛らしい花です。田んぼの土手、ゲレンデの中、林の縁などいろいろな場所で見かけます。和名の由来は、花が釣鐘状で、根が朝鮮人参(チョウセンニンジン)に似ているところからきています。可憐な花の割りに根はしっかり太くて長さ30cm~40cmもあるそうです。
夏も終わりかけた頃、この花に出会うと本当に嬉しいものです。長く突き出た雌しべを左右にゆらすとチリリンと音がしそうです。雄しべが先に成熟して花粉を出して、それから雌しべが成熟します。これは同じ花の花粉で受粉しないための戦略だということ。雌しべは最初棒状態ですが、成熟すると先端が割れます。突き出ているので良くわかります。
ツリガネニンジンの若芽は山菜のトトキと呼ばれ、地方によっては良く食べられるし、薬草にもなるそうです。栽培されているならともかく、何もこんな可愛い花を付ける若芽を食べなくても・・と思ってしまいますが、鹿は容赦なく食べてしまいますね。春も夏も秋もうきうきする花は鹿が食べつくし、草原の最後はススキだけかも知れません。