大きなオオウバユリ2019/08/15

ユリ科のオオウバユリがダイナミックに存在感をアピールして咲きました。このユリの草丈は170cm程あります。下方の茎は3cmはありそうでがっしり太い。名の由来は姥百合(うばゆり)で、茎が伸びて花が咲く頃には、葉が枯れてしまうことから。因みに姥(うば)とは、乳母(うば)のことで、乳児の頃から育て、成人する頃(花が咲くころ)には、年をとり歯が抜けてしまう(葉がない)、ことから、ウバユリの名がついたそうです。ウバユリよりも大きくなるのでオオがつきオオウバユリです。でも花の時期もしっかりと葉がついているのも良く見かけます。

長さ15cm程の花が横向きに17輪付いています。蕾のときは皆上を向いていたのに、どのタイミングで真横を向くのだろう。もっと注意して見ていれば良かった。匂いは園芸種のユリやササユリのように良いとは言えないけど、ほのかに少し酸味のあるような匂いがする。昆虫がよく来ているので昆虫には良い匂いなんでしょう。どの花も花びらの付け根の辺りまで裂けて隙間があり中身が見える。ちょっと締りが無い感じ。存在感のある花なのに園芸店で販売されているのをあまり見ないのもそんなことが理由かも。

一回繁殖型の多年草で花が咲いてしまうと枯れる。種から花が咲くまでは6年から8年もかかるというのに。なので毎年同じ場所で花を見ることはありません。葉だけは人知れず年々大きくなっているのでしょうが。根っこにはユリ根があり子供のユリ根からだともう少し短い年数で咲くようです。秋になり種が実った頃のウバユリを見つけたら、切り取ってぶんぶん振り回すことにしています。種が撒き散らされ何年か先に立派なウバユリを見ることが出来るように。長い年月をかけて育ち次世代を残すと枯れる、何だかセミの一生にも似ていますね。

茎の下の方には大きな葉が付いていますが、上方になるに従いだんだん小さな葉となり変哲もない茎を飾っているみたいです。