サルトリイバラの実2020/02/16

サルトリイバラ科のサルトリイバラの実がまだ木に絡んでいました。名の由来は蔓には鋭い刺があり、猿でも引っかかって逃げれなくなってしまうということから。確かにサルトリイバラやノイバラのはびこる野山は人間でも歩きたくないですね。

実は8mmほどで今の時期はスカスカ。夏は緑色で、葉が枯れる頃に色づき、冬に赤く熟す。熟し始めの頃、果汁は少しはあるものの、たくさんは含まれておらずドライフラワーにしてもあまり萎びることもないので、生け花の花材としても使いやすく赤い大きな実はきれいです。味見をしました。少し甘みがあるものの粉っぽい舌ざわり、美味しいには程遠いものです。種が一つ出てきました。

春、実が残ったまま新芽を吹き花が咲いていることがあります。この地方では古くからサンキラと言って葉を柏の代わりに使いサンキラ餅を作ります。子供の頃春の田植えが終わった頃、集落一斉に「しろめて」という休日があり、しろめての日は必ずサンキラ餅を作って食べていました。今は「しろめて」をあまり聞かなくなりサンキラ餅も気が向いたら作ってみるような感じになりました。